Itheの目指す「ローカル化」
暮らしの中に当たり前に存在している、普遍的なデザインと機能性をもった衣服、
プロダクトを見立てることで現代における「日常の制服」をつくることを目的にした〈Ithe〉という活動を始めてから4年が経ちます。
特に今年は新型コロナウイルスによって一変してしまった社会の中、
あらためて私たちにできることは何かと考え「製品のローカル化」を取り組みとしてスタートしました。
「製品のローカル化」とは、いわば地産地消のようなこと。
例えば先日岐阜県各務原市のショップ、8circleで先行発売をした「No.43-PEB」パーソナルエフェクツバッグ。
これはショップのオーナーにも企画に参加してもらい、対話を重ねながらそのショップの特産品となるようなものを製作しました。
その他にも昨年横浜仲町台のショップeuphonicaと製作した「No.28-HTO」Tシャツはそのきっかけとも言えるアイテムです。
このように各店のオーナーと対話を重ねて製品を作り、その土地(ローカル)で販売していくこと。
”オンライン販売はそのショップのみとする”など、それぞれの特産品を扱うショップには何らかのアドバンテージを設けています。
製品を一律で配るのではなく、ある程度「そこでしか買えないもの」があってもいいのではないか。
いつでも・どこでも同じものが買える、買えるべき時代になぜそういう取り組みをするのかと思う方もいらっしゃるかも知れません。
今後ますます、社会活動として自分が「誰にお金を支払いたいか」「誰を応援したいのか」という思いは強くなっていく。
せっかくお金を支払うのであれば、馴染みのあのショップに支払いたい、友人や近しい関係の人、顔の見える人に支払いたい。
そんな中で、各店のオーナーとそのショップに来てくださるお客さまの顔を想像しながら共に企画をして製品を作ることで、
その土地で生まれたものがその土地で消費されていく。購入する人は企画をした人の顔を見て気持ちよくお金を支払える。
そういう循環が起こることを理想にしています。
今回のコロナウィルス禍によって、自分のお気に入りのショップが閉店してしまったり、
苦しい状況に陥ったということを経験されている方も多いと思います。私たちにとっては、取扱店がそうでした。
こんな時だからこそ、いつも協力してくださる方たちの一助になりたい。
そういった温度のある関わりを生み出していくために、Itheはプロダクトという側面からアプローチをしていきます。